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クリーヴおじさんのプレゼント

運命の出会い?


ジョン・タイラーのプロポーズ

 寡夫だったジョン・タイラー大統領はジュリア・ガーディナーとの恋をやっとのことで成就した。タイラーはジュリアにわずか5回会っただけでプロポーズしてしまった。しかも、その5回というのはすべて公式な場で会っただけであって、プライベートでは1度も会っていない。ジュリアの答えはもちろんノーである。
 タイラーはジュリアとその父親をプリンストン号の乗艦セレモニーに招待した。その日は、ピースメーカーと呼ばれる世界最大の主砲の発射も行われることになっていた。ジュリアとタイラーは甲板でダンスを楽しんでいた。
 その時、ピースメーカーが原因で爆発が起こり8人の死者が出た。その中には国務長官と海軍長官に加え、ジュリアの父親も含まれていた。ジュリアはその報せを聞くとタイラーの腕の中に倒れ込んだ。
 四ヵ月後、ジュリアはタイラーと結婚した。花嫁は24歳、花婿は54歳である。実はタイラーは前妻と死別していて、その当時、4人の娘と3人の息子がいた。七人の子供のうち、実に3人が新婦よりも年上だった。自分よりも年上の娘や息子を持つことになったジュリアはさぞかし面食らったに違いない。
 タイラーはジュリアとの間にもたくさんの子供をもうけ、最後に生まれた子供はタイラーが何と70才の時で十五番目の子供だった。もちろん15人の子供をもうけたのは歴代大統領の中でも一番多い。
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一途なハリー・トルーマン

 もう一人、運命の出会いとでも言うべき出会いをした大統領がいる。ハリー・トルーマン大統領である。トルーマンは五年生の頃、将来の妻となるベスと日曜学校(教会が日曜日に開く学校)で出会って一目惚れしている。それだけ一途な男性は珍しいだろう。ベスとの初めての出会いについて次のように語っている。

「彼女は私の後ろに座った。私は[日曜学校の]話やその他のことに注意を向けていられなくなった。私は甘美な物語を読んでいたようなものだ。いつも彼女が広いんで私がヒーローだった。彼女は私にまったく気付かなかった。高校を卒業するまで私はずっと彼女と一緒だったが、何度か本を家まで私に運ばせた時以外、彼女は私にまったく注意を払わなかった。彼女が私の娘を生んだ時も私は彼女に夢中だった。我々の話をうまく伝えられるようなトルストイやポーみたいな文才があればなあ」